人工膝関節置換術(TKA)のリハビリテーション

膝関節だけに限りませんが、手術後はできるだけ早期にリハビリを開始したほうがその後の成績が良いと言われています。
当院では手術後2日後よりリハビリを開始します。
TKA術後のリハビリをする目的としては、大きく以下の3点になります。
 
1.膝関節可動域の改善
2.膝関節周囲筋力の改善
3.起立や歩行などのADL(日常生活能力)の改善
 
手術後は、個人差がありますが大まかに以下のようなプロトコール(予定表)に沿って、リハビリが進められていきます。

[術後2日目]

・CPM( Continuous Passive Movement:持続的他動運動)という機械でゆっくり膝の曲げ伸ばしを行います。(図1)

[術後3日目]

・理学療法士が病室内でリハビリを開始します。
その後、座れるようになり次第、リハビリ室で実施します。

[術後1週~]

・抜糸。筋力強化訓練,関節可動域訓練の回数や運動内容も次第に増えていきます。

[術後2週~]

・歩行練習を開始していきます(平行棒内もしくは歩行器にて行います)。

[術後3週~]

・杖を使っての歩行練習や階段練習など、退院後の生活を想定した訓練を行っていきます。

図1.CPMによる膝の曲げ伸ばし
図1.CPMによる膝の曲げ伸ばし


リハビリ内容の一部です。

○ヒールスライド(Heel Slide)

膝の曲げ伸ばしかかとを滑らせながら自分の力で行い関節可動域を徐々に拡大していきます。(図2)

○パテラセッティング(Patella Setting)

術後すぐは、手術の影響により膝に力が入りにくくなります。電気刺激を行いながら膝に力を入れることで筋肉の収縮を促します。(図3)

○超音波療法

傷や傷の周囲組織に対し超音波による刺激を与えることで柔軟性の改善を目的とします。(図4)

図2.ヒールスライド
図2.ヒールスライド
図3.パテラセッティング
図3.パテラセッティング

図4.膝への超音波療法
図4.膝への超音波療法



上記で紹介した内容等は一部です。実際のリハビリでは、担当の理学療法士が理学療法評価を行い患者さまに合わせたリハビリメニューを提供させて頂きます。
何か不明な点などありましたら、リハビリスタッフにご確認ください。

文責 田口祐介