骨を丈夫に

料理にでてくる鳥や牛、魚の骨をみていると、軽石のように無機質で死んで固まっているようにみえます。ところが私達のからだを支えている骨は生きて活動しており、絶えず骨の吸収と再生がくり返されています。若い時は新しい骨がどんどん作られ丈夫ですが、年をとってくると骨がもろくなってきます。骨の構造は鉄筋コンクリートの建物にたとえられます。鉄筋の部分に相当するのがコラーゲンで、コンクリートに相当するのがカルシウム、リンなどのミネラルです。骨は絶えず削られ、新しい骨に置き換わっていきますが、このような骨の調節には、骨を作る「骨細胞」と骨を削る「破骨細胞」が関係しています。さらにビタミンやホルモンも大きな役割を果たしており、生活習慣や活動レベルも関連しています。

骨がもろくなって骨にスが入ったようになった状態が骨粗鬆症です。骨粗鬆症そのものが問題となることは少なく、骨粗鬆症によって骨の構造が弱くなり骨折を起して日頃の生活に支障をきたすことが一番の問題点です。

骨を丈夫にするには骨にたいする運動刺激が必要です。ふだんの活動レベルよし少し強く筋力を発揮する運動が有効です。活動レベルの低いひとであれば、歩行や水泳などの軽い運動でも充分ですが、少し活動レベルの高いひとであれば、ジャンプ動作やしゃがみ動作などのより強い負荷が必要です。屋外での運動は日光をあびてカルシウムの吸収をよくするビタミンDが活性されるためより効果的です。運動の他に、食事でカルシウムを多くとったり、たばこやコーヒー、アルコールの取りすぎに注意したりの生活スタイルの改善も必要です。

冬、室内に閉じこもり運動不足になりがちですが、除雪は全身で雪をはねる動作であり、腕、体幹、下肢に負担がかかるよい運動の一つです。北海道大学の須田力教授は「ショベル除雪の運動強度はジョギングや手で床を磨く作業と同程度であるが、静的筋力の発揮を伴う運動のため心臓への負担も大きい」ことを指摘しています。したがってショベルですくう一回の量を減らして負荷を軽くする必要があります。また腰への負担も大きく、腰痛を起すことが多いので、膝を曲げ腰を降ろして作業をすることと、横あるいは後ろに除雪をするときはゆっくり向きをかえてから作業することにより腰への負担を軽くすることができます。運動不足になりがちな冬の運動のひとつとして考えると、敬遠しがちな除雪も少しは気が楽になるのではないでしょうか。